熊本県御船町から世界的な発見です。約30年前に化石で見つかった翼竜が、新種だったことが明らかになりました。

この翼竜はラテン語で「御船産の日本の翼」を意味する「ニッポノプテルス・ミフネンシス」と名付けられました。

ニッポノプテルス・ミフネンシスの化石

国内で新種の翼竜の化石が見つかったのは初めてです。

御船町恐竜博物館 池上直樹 主任学芸員「化石の産出が少ない時代の情報が一つ加わったということになり、翼竜の研究において大きな一歩」

御船町恐竜博物館 池上直樹 主任学芸員

化石の大きさは約6.5センチで翼竜の首の部分にあたる頸椎の骨の一部です。

化石からイメージした翼竜の復元図。羽を広げた大きさは約2~3メートルで、9000万年前に生きていたとみられます。

この化石が見つかったのは1996年。御船町の中心部から車で15分ほど離れた発掘現場に向かいました。

青谷倫太郎アンカー「化石が見つかったポイントの近くまで来ました。竹に囲まれた山道の下、あの川の底で化石は見つかりました」

発見のきっかけは、御船町と熊本大学が中心となって進めた発掘調査でした。

ただ、当時は比較できる化石が少なく、30年経って世界各地で見つかった化石と比較できるようになったことで、今回、新種と明らかになりました。

化石の断面の三角形がニッポノプテルスならではの特徴です。

御船町ではさらなる化石の発見にも期待がかかります。

池上 主任学芸員「頭の部分がわかるとか、体の部分があるとか、もっとはっきりした姿がわかる研究が進めば」

今回の化石は御船町恐竜博物館で常設展示されています。