中南米諸国の外相らが参加する閣僚級会合が中国で開かれ、習近平国家主席は共に発展していく用意があると、中国企業による投資を拡大する考えを示しました。

中国外務省によりますと、13日、北京で「中国・中南米カリブ海諸国共同体フォーラム」の閣僚級会合が開かれました。

「中南米カリブ海諸国共同体」には33か国が加盟していて、今回はブラジルのルラ大統領やコロンビアのペトロ大統領も訪中しました。

開会式では、習近平国家主席が演説。アメリカのトランプ政権を念頭に、「関税戦争・貿易戦争に勝者はなく、いじめ行為は自分を孤立させるだけだ」と批判したうえで、「中国は中南米諸国と協力し、共に発展していく用意がある」と述べ、協力してアメリカに対抗していく必要性を強調しました。そのうえで、中南米諸国からの輸入の拡大や中国企業による投資の拡大を推奨していく考えを示しました。

今年2月、中米のパナマ政府がアメリカに配慮し、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」から離脱する方針を表明するなど、中南米諸国をめぐるアメリカと中国のかけ引きが続いています。

そうしたなか、中国としては今回の閣僚級会合を通して、中南米諸国を中国側に引き寄せたい思惑があります。