アメリカのトランプ政権による関税措置で国際貿易をめぐる緊張が高まる中、日本政府とWTO=世界貿易機関は多角的な自由貿易体制を強化していくことで一致しました。

日本を訪れているWTOのオコンジョ事務局長はきょう(13日)、石破総理や岩屋外務大臣らと個別に会談し、多角的な自由貿易体制を維持、強化することの重要性について意見を交わしました。

アメリカのトランプ政権が関税措置など保護主義的な政策を進める中、WTOの求心力を取り戻すため、日本との連携強化について確認した形です。

また、貿易紛争の処理が機能不全に陥っているWTOの改革についても、協力して推進していくことで一致しました。

岩屋毅 外務大臣
「国際貿易をめぐる緊張が急速に高まっているからこそ、WTO体制は一層重要になってきております」

岩屋外務大臣は会談後、オコンジョ事務局長と記者発表を行い、「多角的な自由貿易体制は戦後の日本の経済発展を支えてきた」としてWTOの重要性を改めて強調しました。