差別・偏見のない社会に向けてハンセン病問題を検証し話しあう会が10日、熊本市で始まりました。

会の冒頭、参加者は 今月1日に亡くなった国立ハンセン病療養所菊池恵楓園(けいふうえん)の入所者自治会長 志村康(しむら/やすし)さんに黙とうを捧げました。

このあと、1952年に熊本県でおきた殺人事件で、ハンセン病患者とされた男性が無実を訴えたまま 隔離施設内の特別法廷で裁かれ死刑判決をうけた いわゆる「菊池事件」の再審請求について、弁護団が現状を報告しました。

ハンセン病市民学会・共同代表の内田博文(うちだ/ひろふみ)九州大学名誉教授は「死刑の判決でも誤まった判決は起こり得る。国の姿勢を問い続けているのが菊池事件の再審請求だ」と強く訴えました。