風水害の疑似体験を通して防災への意識を高めてもらおうという施設が岡山市南区に完成しました。オープンを前に、報道関係者向けの内覧会が開かれました。
(柏野仁弥キャスター)
「絶えず水の圧が足にかかるので非常に歩きにくいです」

岡山市の南消防署の敷地内に完成した水難救助訓練施設です。2018年7月に倉敷市真備町などで起きた豪雨災害をきっかけに、市民に風水害について考え防災に役立ててもらおうと4年前から整備が進められてきました。
「入水!」
水深3メートルの多目的プールでは、消防職員が被災者に見立てた人形を探す救助訓練ができます。
また、より深い場所での水難救助を想定した深さ10メートルの潜水プールも完備。これまでは、他の施設のプールを借りて年に40回程度しか行われなかった訓練が、この専用施設の完成によって年間70回程できるようになり、水難救助隊の対応力強化が期待されます。

市民が災害級の雨や風を体験できるエリアも設けられました。
(柏野仁弥キャスター)
「手もとのカメラで勢いを体験してください」
スプリンクラーと大型送風機で災害級の雨と風を再現しています。
(柏野仁弥キャスター)
「前に進みます。今が風速15メートルです。もう目を開けていられません」
送風機に最も近づくと、風速20メートル程度の非常に強い風と1時間に100ミリという猛烈な雨を疑似体験することができます。

(岡山市消防局 柳本浩行消防司令長)
「市民の方は模擬体験をしていただいて体験を通じて風水害のことを知り、備え、守っていくことにつなげていきたいと考えております」
体験エリアは、今月23日一般向けにオープンします。完全予約制で岡山市以外の人も利用できるということです。