能登半島地震による液状化の被害が大きい石川県内灘町で8日、震災後初めてコメ作りが再開されました。町の復興への願いを込め地元のアスリートも参加して田植えが行われました。
内灘町宮坂では、液状化の被害を受けた田んぼがおおむね整備されたことを受け、田植えが行われました。
参加したのはバレーボールのPFUブルーキャッツ石川かほくの選手10人です。不安定な足元でも、バランスを取りながら田植えを続けるあたりはさすがはアスリート。1時間ほどでおよそ1万株の苗を植えることができました。

PFUブルーキャッツ石川かほく 上村杏菜選手「思ったよりもきつくて、普段いっぱい食べている米にすごくありがたみを感じた」
PFUブルーキャッツ石川かほく 細沼綾キャプテン「大好きな米なので愛を込めて一つ一つ植えさせてもらった。田植えという形で協力できたのがすごくうれしく思うし、これからもバレーボールを通して地域に密着していきたい」
内灘町の水田は、液状化現象によって地割れが起きたり、水を通す側溝が損傷したりしたため、コメ作りができない状況が続いていました。

生産者は今までに経験したことがなかったと、発災直後の様子を振り返ります。
内灘町北部営農組合・脇田琢也さん「亀裂が入って液状化で下から砂が噴きあがってきて地盤が割れて、段差が2キロほど同じように亀裂が入って大変なことになった」
その後、国や県の支援を受け、4月末に田んぼの整備がおおむね完了したということです。
内灘町北部営農組合・脇田琢也さん「きょうは本当にブルーキャッツのおかげでこれだけ賑やかに田植えができた。活気にあふれてこれからもがんばろうという気になるので大変よかった。能登のほうも大変だけど、だいぶ離れたここ(内灘)も大変やったということで、内灘も米作っとるよということでこれからも頑張っていきたい」
8月末ごろには収穫作業が行われる予定です。