人手不足が課題となっている工事現場でDX化が進んでいます。
工事に伴う道路規制で、AI=人工知能を活用した交通誘導システムの導入が岩手県内でも始まりました。江幡記者の取材です。

(江幡記者リポ)
「金ヶ崎町の工事現場に来ています。片側の交通規制、その誘導をモニターで行っているのですが、「止まれ」や「進め」の判断をしているのは人ではなく上のカメラの映像をAIが画像認識することによって誘導しているのです」

AIによる交通誘導システムは金ケ崎町で8日始まった、県発注の県道前沢北上線にかかる川目橋の舗装工事で導入されました。
工事に伴うおよそ50mの片側交互通行の規制は、途中に枝分かれする道もあり通常であれば最低でも交通誘導員3人が必要です。
しかし、現場にいるのは1人だけ…。

3カ所に設置されたカメラの映像をAIが解析して、車両に伝える「進め」や「止まれ」の指示を判断しているのです。
一定時間で信号が変わる従来の交通誘導の形式では、対向車線に車両がなくても信号が変わるのを待つことがありますが、このシステムではそうした状況になることがなく渋滞緩和も期待されます。

(現場代理人 千葉雅司所長)
「ガードマンさんの受傷事故とか、ヒューマンエラー的なミスによって大きな事故につながることが懸念されていたので、今回のAIシステムそれを上手く誘導の方に取り入れていけたらという思いで今回、導入しました」

県発注の工事としては今回始めて導入されたAIによる交通誘導システムは、業界の課題となっている慢性的な人手不足の解決に期待がかかります。

また工事を発注した側の県も、先進事例として今回の成果を検証するということです。