岡山市北区の岡山県立美術館で開催中の展覧会、「ベル・エポックー美しき時代ー」。その見どころを3回シリーズでお伝えしています。2回目は「総合芸術が開花するパリ」をテーマにした作品です。

19世紀末から20世紀初頭…パリが芸術で華やいだ時代、「ベル・エポック」。展覧会は、この時代にパリで活動していた芸術家らの作品約280点を展示するもので、テーマ別に構成されています。

こちらは「総合芸術が開花するパリ」をテーマにした作品です。19世紀から20世紀にかけてダンスホールやカフェが軒を連ねたパリ北部・モンマルトルの喧噪が描かれています。

(岡山県立美術館 学芸員 福冨幸さん)
「当時のモンマルトルで有名だったこの黒猫。シャノワールという名前がついてますが、名前そのものが店の名前にまでついたということで」
「この黒猫を観ればパリを思い出す、モンマルトルを思い出すみたいな。100年たっても有名な猫じゃないかなと思います」

1882年にできたフランス初のキャバレー「シャ・ノワール」。アーティストの交流の場として「芸術家の街・パリ」の象徴になりました。その店内を描いた作品も。

(岡山県立美術館 学芸員 福冨幸さん)
「画面の中央に影絵が映っていて、その前にピアノを演奏しているピアニストがいると思います。この店にピアニストとして出入りしたのが、今でも有名なドビュッシーであったりサティ。日本人にもなじみがあって、作曲をしたりピアノを奏でていたというのは想像してもらえると嬉しいです」

「ベル・エポックー美しき時代ー」は、岡山県立美術館で今月(5月)18日まで開かれています。