シリーズSDGs『地球を笑顔にするウィーク』です。「恋愛するのが当たり前」、そんな空気に息苦しさを感じる人たちがいます。誰にも性的に惹かれない性的マイノリティ「アセクシャル」。100人に1人といわれる当事者の思いとは。
漫画家の宇宙野悠さん(30代)。作品の題材は…
「彼氏いらん歴=年齢。自らをアロマンティックアセクシャルと定義する、一応主人公である」
「アロマンティック・アセクシャル」。誰にも恋愛感情を抱かない、性的に惹かれない性的マイノリティです。宇宙野さんはこの当事者。「恋愛しないって変だよ」と言われることで生まれる「もやもやした気持ち」を漫画に込めています。
「まだいい人に出会ってないだけです!あーあ、30まで恋愛したことない先輩かわいそー」
「ニンジン嫌いなんて人生損してるよ。まだ美味しいニンジンに出会ってないだけだよ」
宇宙野 悠さん
「相手が前提として思っていることに自分が当てはまっていないのが、自分は普通じゃないのかな」
「存在を知ってもらえたら、傷つけられる言葉も減るのでは」。そんな思いで、マイノリティが楽しく生きている姿を描いています。
宇宙野 悠さん
「マイノリティだからしんどいです、つらいですじゃなくて、こういう人も普通にいるんだよ、楽しく生きているというのを描きたかった」
「性的マイノリティは社会に根付いても、LGBTがほとんどですもんね」
100人に1人いるといわれる「アセクシャル」。民間団体「As Loop」が2022年に行ったオンライン調査によると、半分以上の人が「周囲に理解されない」と回答。
そんな人たちの交流の場を作っている、むらかみさん(34)。恋愛と友情の違いがわからず、相手に対し性的に惹かれないといいます。男性と交際し、手をつないだ時には…
アセクシャル当事者 むらかみさん
「そこから気分が良くない。新宿駅まで歩いたけど、ずっと怖い。良い人なのにこんなこと思っちゃうんだなと、自分を少し責める気持ちもありました」
「接触が苦手」と相手に伝えた後、別れを告げられました。
むらかみさん
「じゃあもういいかもと思って、前からアセクシャルという言葉は知っていて。交流会に行ってみようかなって」
当事者と交流したことで自分がアセクシャルだと認識。これまでは恋愛の話に「分からない部分」がありましたが…
むらかみさん
「恋愛がわからないという恋バナ。『分かる!』って話せた、それがすごく経験として嬉しかった。周りにも似たような人がいるんだって実感がかなりわいた」
交流会を自身で開くのも「共感できる場所を増やしたい」という思いです。
むらかみさん
「こういう場所が1つでも多くあることに意味があると思っていて、1人で悩んでいる方がいたら、他にもいるんだよと届いてほしい」
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