アメリカとウクライナが鉱物資源などを共同開発する「復興投資基金」の設置を定めた協定に署名しました。これにより、アメリカは開発プロジェクトへの権益を得られ、ウクライナは新たな軍事支援の提供を受けられるということです。

アメリカ ベッセント財務長官
「本日、アメリカ・ウクライナ復興投資基金を設置するという歴史的な経済パートナーシップ協定に署名したと発表できることを嬉しく思う」

ブルームバーグ通信によりますと、この「復興投資基金」を通じてアメリカはウクライナの鉱物や石油・天然ガスなどの開発プロジェクトへの権益を得るとしています。

ウクライナのスビリデンコ第1副首相兼経済相は復興投資基金は資源開発などに投資を行うためのもので、両国が50%ずつ拠出して共同で運営すると説明。収益については最初の10年間は分配されずにさらなる投資に充てられ、その後に関しては協議するとしています。

また、「アメリカが資金を拠出するだけでなく、基金を通じて防衛システムなどの支援が行われる可能性がある」としていて、ウクライナとしては新たな軍事支援の提供を受けられるという利点があります。

ただ、スビリデンコ氏の発表では「ウクライナ領にある全ての資源の所有権はウクライナが持つ」としていることから、この協定に対しロシアがどのような反応をするかが注目されます。