オスが卵を背負って孵化まで世話をする珍しい昆虫「コオイムシ」。昆虫界の「イクメン」とも呼ばれてきたが、この一見献身的な行動の背後に、驚くべき繁殖戦略が隠されていることが分かった。長崎大学、広島修道大学、信州大学の研究グループの成果は、4月24日に国際誌『Ecology and Evolution』で公開された。
「イクメン」の裏にしたたかな繁殖戦略

コオイムシのオスが背負っている「卵」。…これは全て自分の仔なのか?研究グループは、DNA分析による親子判定によって、以下のことを明らかにした。
1.オスは複数のメスの卵を背負っている!
2.約35%の卵が「自分の仔ではない」!
3.卵の世話をしないオスがいる!