オーストラリアのビクトリア州で起きた森林火災の影響で、およそ750匹のコアラが当局のヘリコプターから狙撃され、殺処分されたことが分かりました。

「コアラ・アライアンス」ジェシカ・ロバートソン代表
「あちらにあるのがバジ・ビム国立公園です。ヘリコプターで上空から(コアラを)狙撃しているのが聞こえます」

地元メディアなどによりますと、オーストラリア南東部ビクトリア州にあるバジ・ビム国立公園で先月、大規模な森林火災が起き、コアラの餌として知られるユーカリの木などおよそ2200ヘクタールが焼失。

これにより、多くの野生のコアラが重いやけどを負い、食料を得られない状態になっていることから、州当局がヘリコプターで上空からコアラを狙撃して、「安楽死」させる措置をとったということです。

上空からの殺処分はオーストラリアで初めてと見られ、地元の動物愛護団体はJNNのインタビューで「およそ750匹のコアラが狙撃された」「コアラの安楽死は必要な場合もあるが、上空からの狙撃は到底、受け入れられるものではない」として批判を強めています。