富山大空襲と同じ日に空襲を受けた長岡市で来月、富山大空襲の展示会が開かれます。これを前に戦火を生き抜いたセメント製の仏具などが富山市から長岡戦災資料館に貸し出されました。
富山市の本願寺富山別院を訪れたのは、長岡戦災資料館の近藤信行館長です。
長岡戦災資料館 近藤信行 館長
「空襲の戦火を潜り抜けてきた遺品があればお借りしたい」
テーブルに並んでいたのは、戦後大切に保管されていた富山大空襲の遺品です。


長岡市と富山市はちょうど80年前の同じ日に空襲を受けたことから長岡戦災資料館では、来月17日から富山大空襲の関連資料展を開く予定できょうはそこで展示する遺品を確認するために訪れました。
これは当時、寺で使用されていた仏具。戦時中は武器の材料にする目的で寺社仏閣にある金属製品が没収されたため残されているのは陶器やセメント製です。
大きな石に見えるこの塊は空襲の熱で溶けて固まった硬貨。

近藤館長「重たいですね」
「これは長岡ではあまり見られない?」
近藤館長「見ないですね」

近藤館長は、展示する遺品を一つひとつ丁寧に確認しました。
長岡戦災資料館 近藤信行 館長
「こちらの仏具なんですけども家庭での代用品は長岡にもあるんですが、こういった寺の代用品は初めて見たので、ぜひこれも貴重なものとして長岡の方で展示させていただきたい。ものひとつひとつが語って、見る人で感じ方が違うと思いますので(戦争について)考えるきっかけになってほしい」

富山大空襲関連資料展は、5月17日から25日まで長岡戦災資料館で開かれます。
