山陰両県で特殊詐欺の被害が相次いでいます。今月、松江市や隠岐の島町で、オレオレ詐欺の被害が立て続けに発生。いずれも「あなたの電話は2時間後に使えなくなる」とのメッセージなどが発端でした。

今月15日、松江市に住む60代の女性の携帯電話に、「あなたの携帯電話は2時間後に止められる」というメッセージが突然表示され、タップすると大手通信事業者「いのうえ」を名乗る人物につながったといいます。その後、長野県警の「岩井」を名乗る男に転送され、SNSアプリのビデオ通話でやりとりを開始。「岩井」が警察官の制服を着ており、身分証のようなものを見せてきたことから、女性は本物の警察官だと信じ込んでしまったといいます。

その後、女性の口座の金が犯罪資金でないか調査するという名目で指定口座に金を振り込むよう指示され、100万円だまし取られたということです。

また、隠岐の島町では70代の男性が500万円の被害に遭いました。今月14日、「あなたの電話は2時間後に使えなくなる」という電話を受けた男性は、愛媛県警を名乗る男とのビデオ通話のやりとりなどを経て、こちらも調査名目で3回にわたって指定口座に金を振り込んでしまったということです。こちらも、SNSアプリのビデオ通話で相手が警察官の制服のような姿であったことから、本物であると信じ込んでしまったといいます。

警察は、捜査のために現金を振り込むよう指示することはないとしたうえで、携帯電話を停める旨のメッセージが表示されるなどした場合、そのまま表示された番号に折り返したりせず、正規の通信業者に確認するよう呼び掛けています。