3回目の「備蓄米」の放出に向けた入札が23日からはじまりました。
高止まりするコメの市場価格について、有識者は10kg・3000円台の水準には「到底下がりえないのが当面の見通し」と分析しています。
つがる市木造の農家・野呂博己さんは、「まっしぐら」を栽培するために苗づくりの最中です。野呂さんは、高止まりしているコメ価格には驚きを隠せません。
農家 野呂博己さん
「売値は異常だよ」
Q.農家から見ても?
「1俵あたり2万4000円で取引したものが実質その倍以上になっている。(1俵)60kgで2万4000円、10kgでは4000円。それが5kgで4000円なら倍ですよね」
こうしたなか、はじまった3回目の「備蓄米」の入札。対象は、青森県産の「まっしぐら」など56銘柄です。
これまで2回にわたってあわせて21万トンが放出されましたが、スーパーでの平均価格は15週連続で高値を更新するなど、いまだ値下げの効果はあらわれていません。
値段はいつ下がるのか…?
有識者2人に見解を聞きました。
流通経済研究所 折笠俊輔 代表理事
「全体として下がった感が出てくるのは5月下旬、1か月くらい先かもしれない。5・6・7月くらいまでは、今より高くなることはないと思う」
大幅な値下げにはつながらないとする見方もあります。
弘前大学 農学生命科学部 成田拓未 教授
「10kg・3000数百円で買えた時代は高くなる前の記憶だと思いますが、その水準までは到底下がりえないのが当面の見通し」
江藤農林水産大臣は、22日の会見で価格の高騰を陳謝したうえで、「備蓄米」の放出が価格低下につながるとしています。
農水省は7月まで毎月、「備蓄米」の放出を続ける方針です。