能登半島地震から1年と4か月が経とうとしている今も、石川県七尾市の和倉温泉ではほとんどの旅館が営業再開の見通しが立たないままとなっています。

こうした中、従業員が会社に籍を置いたまま人手を求める企業で一定期間仕事をする在籍型の企業説明会が七尾市で開かれました。

企業面談会には、従業員の出向を希望する旅館など4つの事業者と七尾市や地元企業などの6つの受け入れ先がそれぞれ面談しました。

和倉温泉では、21ある宿泊施設のうち、これまで本格的に営業を再開しているのは5施設に留まっています。

和倉温泉多田屋総務課・山上理恵課長「今後多田屋で解体が始まると、今の支援者の受け入れや館内ツアーがなくなり、仕事をスタッフに与えてあげることできなくなるので、他に興味のある仕事をして元気にしてもらって多田屋がオープンしてもらった時に帰ってきてもらえたらな」

受け入れる側になる地元企業は、前向きに取り組みを進めたいと話します。

スギヨ管理部・澤田陽子部長「震災があり当社自身も震災にあった。一企業、私たちは復旧できたが和倉温泉はまだできていない状況で、うちの中で受け入れられる方がいたら受け入れたい」

国の雇用調整助成金の支給は12月までとなっていて、県などは面談会を通して和倉温泉の存続に繋げたいとしています。