政府が2024年の秋までに現行の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと一本化させることを決め、関係機関は大慌てです。富山県朝日町では町の職員が町民全員の自宅を訪問して取得を促す一方、すでに救急業務で実証実験を進める動きも出ています。
朝日町職員:
「おはようございます。役場、総務の大和です。マイナンバーカードのお知らせにちょっとお伺いしました」
朝日町で先週から始まった職員による戸別訪問、目的はマイナカード申請のサポートです。
町民:
「非常に便利ですね。行かなくていいから。役場行かなくていいから」
朝日町職員:
「失礼しました。ありがとうございます」
富山県朝日町は人口およそ1万1000人、世帯数はおよそ4200世帯。町のマイナカードの普及率は48.49パーセントです。
少しでも100パーセントに近づけるため、県内初の取り組みとして役場職員94人が全世帯をまわり普及活動をしているのです。
朝日町住民子ども課 加藤優志 課長:
「今回のPRにつきましては地元出身のあるいはゆかりのある職員がその地域に行きますので、そういった意味では住民の方々も安心してお話を聞いていたけると思っています」
今回実施された戸別訪問。背景にはマイナカード取得が実質義務化されたことがあります。
朝日町職員:
「このマイナンバーカード自体、最初は保険証か2年後ぐらいに(一体化)なりますし、運転免許証とかにも一体化する話も将来的にはありますので」
総務省の発表では、国内のマイナカードの普及率は今月50.1パーセントとなりました。
富山県の普及率は49.8 パーセントと、全国平均に比べて0.8ポイント高く、都道府県別にみると11番目に高くなっています。
政府は現行の健康保険証を2024年秋に廃止し、マイナカードと一体化させる方針を示していて、最大でポイント2万円を付与させるサービスも年末まで延長するなど普及に躍起です。
女性:
「面倒くさいなって。また(マイナカードを健康保険証として利用できるよう)手続きしなくちゃいけないんだって。ネットでもできるみたいなこと書いてあったけど、よくわかんないなって」
女性:
「かなり時間がかかるんじゃないですかね、医療機関もそれを受け入れているところもいまの時点だと多くないですよ。それが実際、うまくいくのか、そういうところは疑問がありますね」
男性:
「便利になるならどんどんやってほしい。カードで管理しないとまとめられないので、効率化はできないと思うので、そこは乗り越えなきゃならないんじゃないかなと」
そんな中、国は救急業務でもマイナカードを活用したい考えです。傷病者の受診歴や薬の処方歴などを把握し、搬送先の病院の決定や救急車での適切な応急処置につなげるため現在、全国6つの消防局管内で実証実験を行っています。
宮崎県都城市南消防署 花原友志朗 救急隊員:
「今後の救急業務の効率化、受診歴やお薬情報をミスなく迅速に伝えて、傷病者の負担軽減につなげていきたいと思います」
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