日米の関税交渉で、トランプ政権が求めているのはコメなどの輸入拡大です。政府内では、関税がかからず輸入できる既存の枠内で、アメリカ産のコメをおよそ6万トン増やす案が浮上していることが分かりました。輸入米が増えた場合、コメの価格はどうなるのか?また、ジャガイモについても輸入拡大が求められていて、無農薬が売りの農家からは不安の声も上がっています。

アメリカ産米 輸入“6トン増”案でコメの価格は?

きょうもトランプ政権の動きに、市場は振り回されています。
22日の円相場は約7か月ぶりに1ドル140円を割り、一時139円台になりました。

トランプ政権との関税交渉で、アメリカ側が円安を是正するよう求めるとの観測から、円高・ドル安が進んでいます。

日米関税交渉で、アメリカ側が求めているのがコメなどの輸入拡大です。22日、農水大臣は…

江藤拓 農林水産大臣
「もし、大量に主食である自給可能なコメを海外に頼ると、日本のコメの国内生産が大幅に減少することが国益なのか国民全体として考えていただきたい」

ただ政府内では、関税がかからず輸入できる既存の枠の範囲内で、アメリカ産のコメを、約6万トン増やす案が浮上していることが分かりました。

コメの価格高騰は止まらず、輸入米が人気を集めています。

C&Cエンド本店・土木拓也店長
「(輸入米の味は)国産米と遜色ないとのお声をいただいている。非常に好評で、並べれは並べるほどすぐに完売している」

大阪市のスーパー「C&Cエンド」では、秋田県産あきたこまちが10キロ8797円ですが、アメリカ産のコメは10キロ7501円で販売されています。


「どれが安いのかなって。どこが安いか、スーパーをあちこち行って、値段比べする」

流通大手イオンもブレンド米の販売を始めるなど、広がりをみせる輸入米ですが、今後アメリカからの輸入が拡大した場合、コメの価格はどうなるのでしょうか?

23ジャーナリスト 片山薫 記者
「“価格が下がる”と期待するかもしれませんが、おそらくほとんど変わらないと思います。自民党幹部にしても政府関係者にしても『コメは譲れない』とのキーワードがすぐに出てくる状況です。仮に交渉カードの1つとしても、輸入する量はごくわずかだと思う。流通量も増えないだろうし、価格もそれほど変わらない」