拉致被害者と家族の高齢化が進んでいます。93歳の母の帰りを待つ曽我ひとみさん。娘の帰りを待つ89歳の横田早紀江さん。苦しみ、焦っています。

【曽我ひとみさん】「拉致被害者救出のための署名活動を行っています。ご協力よろしくお願いします」

19日、佐渡市の桜まつりの会場で署名活動を行った曽我ひとみさん。救う会のメンバーらとともに母ミヨシさんら拉致被害者の救出に向け協力を呼びかけました。

ミヨシさんは93歳。拉致被害者と帰りを待つ家族の高齢化が進んでいます。

2月には有本恵子さんの父 明弘さんが娘との再会を果たせないまま96歳で亡くなりました。

【曽我ひとみさん】「『有本さんがこんなに元気で頑張っているから、絶対に母も元気でいるんだろうな』という気持ちで一緒に頑張れたと思っています」

曽我さんは「時間がない」と焦りをにじませ、1日も早い日朝首脳会談の実現を政府に求めました。

【曽我ひとみさん】「拉致被害者全員がご家族のもとに、ふるさとに1日でも早く帰ってこられるようにしていただきたいと心から願っています」

焦りの色が濃くなっているのは横田めぐみさんの母 早紀江さんも同じです。
【横田早紀江さん(89)】「来年90歳になっちゃうので、『そこまで生きられるかな』って、『その間は生かしてください』って一生懸命お祈りしているんですけど…」

これまで元気に過ごせたのは「夢のよう」だと振り返った早紀江さん。懸命な祈りの一方で苦しい胸の内を明かしました。

【横田早紀江さん】「なんにも見えないということがとてもつらい。はっきりとした情報が一つでもバチっと、『そうか』と思う確信が持てるようなものがあったら少しでも気持ちが落ち着くのになと」

「自分の子どもが同じ目に遭ったらどうするか」…
早紀江さんは政府関係者に真剣に考えて動いてほしいと改めて訴えました。