駅に出現!?ヘルプマーク”ナンパおじさん”
さらに取材を進めると、駅の構内でヘルプマークが悪用されているのを目の当たりにしたという動画クリエイターの男性から話を聞くことができた。
(動画クリエイターの男性)
「40代くらいの男性が、困った顔をしながらヘルプマークをかざして『すみません、すみません』と色んな人に声をかけていました」
「その人は、リュックの横にも後ろにも、ヘルプマークをつけていたので、『手伝いましょうか?』と声かけたら、『大丈夫です!』と拒否されたんです」
「よく見ると、可愛くて若い女性だけに声をかけていたので、“ナンパかな”とさすがに思っちゃいましたね」


ヘルプマークの付け方でも不審に思ったことがあるという。
(動画クリエイターの男性)
「かばんと両サイドと後ろにヘルプマーク、合計4つもっていて、そんな簡単に手に入るものかと思って、僕も詳しくなかったんで調べてみると、フリマサイトやヤフオクで簡単に手に入ることがわかりました」
本来、行政の窓口などで無料で配布されるヘルプマークが「転売」されているのか。一体誰が、なぜそんなことを…。

ヤフオクに出品も…誰が買うの?
早速、ヤフオクを覗いてみると…、そこには驚きの光景が広がっていた。
画面いっぱいにヘルプマークが並んでいたのだ。中には10個入りで売る大量出品者もいた。
そのほとんどが「匿名発送」。つまり身元を明かさない出品者だ。

ヤフオク!を運営するヤフーにヘルプマークの転売について尋ねると、現時点では「ガイドラインには違反していない」として販売停止などの対応は取っていないが、今後は「状況に応じて対応していく」という。
一方、行政は、こうした実態を把握しているのか?愛知県の担当者を訪ねた。
(記者)
「Q.これを見て頂きたいです。オークションサイトにヘルプマークが大量に出品されていました」
(担当者)
「すみません、こちらについて(愛知)県として何かお答えできるものはないです」


転売の実態について、愛知県は「コメントできない」とした上で、より多くの人に使ってもらうため、1人1個を原則として役所や病院で配布しているという。
(愛知県の担当者)
「もともと無料なので、違うところではなく、きちんと窓口で受け取ってもらえればと思います」