カナダのコンビニ大手から買収提案を受けているセブン&アイ・ホールディングスが1年間の決算を発表し、2年連続の減益となりました。

セブン&アイが発表した今年2月までの1年間の決算では、最終的な儲けを示す純利益が前の年と比べて23%マイナスの1730億円で、2年連続の減益となりました。

売上高にあたる営業収益は11兆9727億円と、4.4%増加しましたが、▼アメリカの不採算店舗の閉店や、▼イトーヨーカ堂のネットスーパー事業撤退での特別損失の計上などが利益を押し下げました。

消費者の節約志向が強まり、苦戦する主力の北米コンビニ事業については、今年度、「トランプ関税」による消費減速のリスクを見込むとしています。

一方、カナダのコンビニ大手から受ける買収提案をめぐっては、5月の株主総会を目安に「一定の判断をする」と説明していましたが、「判断するための前提がいまだ不透明だ」としています。

セブン&アイは「できたて」商品の強化と同時に、セルフレジやモバイルオーダーといった省人化設備の導入も進める方針で、2030年度までに国内外で3兆円を超える投資を行い、成長を図りたい考えです。