秋田県で生産されたコメから基準値を超えるカドミウムが検出された問題についてです。青森県内で販売していた「スーパー」や「宅配事業者」は、回収や返金などの対応に追われています。
青森県内で回収されているのは、秋田県の農事組合法人が生産し、青森市の卸売業者を通して流通した「あきたこまち」です。
2024年11月13日~12月11日までに精米したものが対象で、青森県内の小売店舗など約30か所にあわせて5.1トンを卸したということです。
青森市のコメ卸売業者の社長
「やらないといけないのは、お客さまにコメが残っていた場合、回収すること。広告をして、皆さまに情報を行き渡らせる努力は続けたい」
コメを仕入れた小売業者の1つは、青森県内に12店舗を展開する「青森県民生協」で、ホームページや店先でお詫びと回収を告知しています。
店頭で販売したのは、2024年の11月~12月にかけて約2.8トンにのぼるということです。
また、「生活協同組合コープあおもり」は、回収対象のコメを宅配事業で扱い、108人にあわせて約800kgを配達しました。現在、はがきで案内を出して返金などの対応をとっています。
消費者庁などによりますと、コメの「カドミウム」の基準値は数十年にわたり長期間食べ続けたとしても、健康に影響がないと考えられる数値として設定されています。
一方で、青森市保健所や青森県内の消費生活センターにはコメに含まれるカドミウムについて、「回収の対象品ではないが検査したい」などの問い合わせもあるということです。