有事に備え住民を避難させる国民保護計画をめぐり、佐賀県の山口祥義知事が7日、与那国町を訪れ、避難住民の受け入れについて糸数健一町長と意見を交わしました。

政府は先月末、台湾有事などを念頭に、先島地域の5つの市町村から九州各県と山口県へ住民を避難させる計画をまとめていますが、このなかで与那国町の住民約1700人が佐賀県へ避難するとされています。

この計画について、佐賀県の山口知事は7日、与那国町役場を訪ね糸数町長と面談しました。

▼糸数健一 与那国町長「結果的には避難しなくても良かったという風にそれがベストですので。だけど万が一に備えて準備を怠ることがないようにしないといけない」

山口祥義 佐賀県知事「国民保護の関係だけではなくて災害関係の支援もお互いでやれることもあると思いますし。友好提携を結んだみたいな気持ちで我々おりますので」

面談後の取材で佐賀県の山口知事は、「双方が交流しながら様々な危機管理のオペレーションができるよう熟度を高めていくことに意義がある」と述べ、平時からの交流の重要性を強調しました。

一方、与那国町の糸数町長は「やっとここまで来た。我々も佐賀県にも足を運び国民保護の課題解決に努力したい」と述べました。

約1700人の住民を移動させる避難計画は、飛行機で福岡空港に到着後、貸し切りバスで佐賀県へ入り、佐賀市と鳥栖市に用意するホテルへ避難するなどとされています。