建築を学んでいた伊藤さんがこの仮設住宅の住み心地などを調査するために現地を訪れたのが、下唐川地区との出会いでした。

伊藤さんは「住民の方々と結構話していく中で村全体の復興の仕方とかそれの選択肢の一つとなるようなものを提案できればいいなと思った」と話します。

何度も地区に足を運び、人口減少の加速や公費解体による更地の増加など下唐川地区が抱える課題や住民の意向を聞き取った伊藤さん。

住民たちといっしょに旅行に行くなど研究や調査を超えて、地区の人たちとの絆も深めていきました。

下唐川地区の人たちと旅行する伊藤さん

住民たちとの本音の付き合いの中で、伊藤さんが復興の柱として注目したのが「祭り」でした。

伊藤さんは聞き取り調査を書き記した地図を広げ研究室で「赤い線が引いてあるところが祭り(神輿)の経路になっていて、この家ではこちらが神様の入り口になっていてここから神輿が入ってきます」と説明します。

地図に記した聞き取り調査の情報