アメリカのトランプ大統領は、貿易相手国と同じ水準の関税を課す「相互関税」の導入を正式に発表し、日本には24%の関税を課すと表明しました。
アメリカ トランプ大統領
「我々はアメリカを再び豊かに、豊かで良い国にします」
2日、こう強調したトランプ大統領。すべての国に10%の関税を課し、さらに60の国と地域には上乗せして「相互関税」をかけると表明しました。
「相互関税」は、日本も対象です。
アメリカ トランプ大統領
「日本はアメリカの輸出品に46%の関税をかけている。車への関税などは、もっと高いとみなせる。我々は日本に24%の関税を課す」
トランプ氏は、規制などの「非関税障壁」も含めると、日本のアメリカに対する関税率は46%とみなせると説明し、そのおよそ半分の24%の関税を課すとしました。
アメリカ トランプ大統領
「日本では自動車の94%が日本製だ。トヨタはアメリカで100万台の外国製の車を販売しているが、GMはほとんど日本で販売していないし、フォードもほんのわずかだ」
このほか、中国に34%、韓国に25%、EU=ヨーロッパ連合には20%の関税を課すと明らかに。東南アジアの国々に対しても高い税率を課しています。
トランプ政権高官はカンボジアとベトナムについて、「中国企業が関税を回避するために、これらの国からアメリカに輸出をしている」と指摘しています。
アメリカ トランプ大統領
「我々の国家は何十年にもわたって、敵か味方かにかかわらず、あらゆる国に略奪、そして搾取されてきた。これは経済的な独立宣言だ」
相互関税の発表を受けて、中国商務省は「中国はこれに断固反対し、自国の権利と利益を守るために対抗措置をとる」とする談話を発表。EUのフォンデアライエン委員長も「世界経済は大きな打撃を受ける」と批判し、「我々には対抗する用意がある」として、報復措置を警告しています。
そして、日本時間の午後1時すぎには「自動車への25%の追加関税」が発動しました。
矢継ぎ早に繰り出される「トランプ関税」。足もとのアメリカ経済をも大きく揺さぶっています。
「スバル」ディーラー ジョーディ・コーホーさん
「(Q.この車は関税の影響でどれほど値上がりしますか)10%くらいの値上がりと推測しています。この車だと3400ドル(50万円)くらいでしょうか」
「スバル」の車を扱うディーラーでは、関税で値上がりする前の“駆け込み購入”が増え、3月の売り上げは過去最高になったといいます。ただ、先行きには暗雲が漂います。
専門家は…
ヘリテージ財団 アンドリュー・ヘイル氏
「もし今後も関税が維持されれば、景気後退に陥り、大きな問題になるだろう」
アメリカメディアによりますと、大手金融機関も、軒並み景気後退に陥る可能性が高まったとの見方を示しています。
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