3月25日に熊本市電(路面電車)同士が追突し、乗客14人が重軽傷を追った事故で、追突した車両に速度計が設置されてなかったことが分かりました。市電の約6割にあたる26編成に速度計が設置されていないということで、熊本市交通局はすべての車両への速度計設置を急ぐ方針です。

熊本市交通局によりますと、1980年代より前に製造された車両は、ほぼ速度計が設置されておらず運転士が肌感覚で速度を確認しているということです。

追突事故 当日の様子(3月25日)

熊本市電には、前方車両との距離が100メートルになった際、時速15キロ以下まで減速するとの内規がありますが、追突した車両は、速度計未設置の車両で、事故後にドライブレコーダーを分析して、速度超過が判明しました。

路面電車の速度計は法的に設置義務がなく、運転士は免許取得時の試験で速度感覚が正しいかの検査を受けていますが、熊本市交通局は速度計の未設置が事故につながった可能性も否定できないとして、すべての車両への速度計設置を急ぐ方針です。