悲願のはずが「即刻中止」求める

東京での開設発表を受けて、31日、慈恵病院の蓮田健(はすだ たけし)院長が記者会見を開きました。

蓮田院長はこれまで「赤ちゃんポスト」と「内密出産」の東京への広がりを悲願としていましたが、口にしたのは厳しい言葉でした。

慈恵病院 蓮田健院長「失礼ながら、懸念ではなく失望。(内密出産を)24時間365日の体制と、費用は病院負担という条件で始めなければ、即刻中止を求めます」

蓮田院長「女性からすると『裏切られた』と思われる。そこが一番問題。お金の問題でこの方針なら、心のケアなどで女性の気持ちをくんでいない」

内密出産の費用について、原則として経費を徴収する方針の賛育会病院に対し、蓮田院長は経済的に苦しい女性は多く、内密出産を諦め、最悪の場合、赤ちゃんの遺棄や殺人につながると指摘しました。

慈恵病院の「こうのとりのゆりかご」

そして4月3日、蓮田院長は、女性側が出産費用を支払えない場合、代わり負担する考えを明らかにしました。

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