南海トラフ巨大地震の被害想定が見直され、東海3県の死者は最大で4万8000人以上にのぼることが明らかになりました。

南海トラフ巨大地震の新しい被害想定は、最新の地形データを使って再計算されたものです。
東海3県で最大震度7を観測するのは、愛知県豊田市など2012年の想定から5市町増え、44市区町村に。

また、高さ1メートルの津波の最短到達時間は多くの自治体で早まっていて、三重県尾鷲市は1分早まり「3分」に。
名古屋市では7分早まり「1時間35分」になりました。

防潮堤などの整備や耐震化率の向上を受け、最大で想定される死者は愛知県で1万9000人、三重県で2万9000人、岐阜県で300人とあわせて1万8000人ほど減りましたが、4万8300人にのぼります。

とりまとめにあたった名古屋大学の福和伸夫名誉教授は「国民の半分が被災し助ける力が全く足りない。総力戦で圧倒的に被害を減らすしかない」と話しています。