ウクライナのゼレンスキー大統領は、鉱物資源の権益をめぐる協定について、アメリカ側から新たな案が提示されたと明らかにしました。一部の欧米メディアは、「ウクライナが署名する可能性は低い」と伝えています。

イギリスの「フィナンシャル・タイムズ」は28日、アメリカがウクライナに対し、鉱物資源の権益をめぐる新たな協定を示したと報じました。

新たな協定案では、アメリカが要求を拡大させ、ウクライナの石油や天然ガスを含む天然資源の権益全般を掌握しようとする内容になっている一方で、ウクライナが求める「安全の保証」は確約されていないということです。

「フィナンシャル・タイムズ」はウクライナ政府の複数の高官の話として、「不公平な内容でウクライナが署名する可能性は低い」と伝えています。

ゼレンスキー大統領は28日の記者会見で、アメリカ側から新たな協定案を示されたことを認めた上で、「これは全く別の文書で当事者がすでに拒否したものも含まれている」と明らかにしました。一方で、「波風を立てたくない」とも述べ、直ちには拒否せず、専門家に見解を求める考えを示しています。