気象台は30日午前4時前、霧島連山の新燃岳の噴火警戒レベルを、2の火口周辺規制から3の入山規制に引き上げました。レベル3は2018年以来です。

気象台によりますと新燃岳では今月28日ごろから火口直下を震源とする火山性地震が増えていて、30日午前2時ごろから、山体の膨張を示す地殻変動がみられています。気象台は「新燃岳の火山活動はさらに高まった状態」として噴火警戒レベルを、2の火口周辺規制から3の入山規制に引き上げました。

火山性地震は26日が0回、27日が1回、28日が30回、29日に251回発生しています。地下のマグマの動きを示すとされる火山性微動は30日これまでに2回観測されています。

新燃岳では2011年、およそ300年ぶりに本格的なマグマ噴火があり、噴煙が火口からおよそ7000メートルまで上がり、火砕流も発生しました。噴火警戒レベルが3に引き上げられたのは、2017年10月から2018年6月の間以来で、この時は噴煙が8000メートルまで上がる爆発をしています。

気象台は火口からおおむね4キロの範囲では大きな噴石に、おおむね2キロの範囲で火砕流に警戒するよう呼びかけています。

気象庁資料より 赤の点線の円が火口からおおむね4キロの範囲

また2011年と同じように、爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるとして注意をよびかけています。