今回の解散命令を受け、旧統一教会は今後どうなるのか。司法クラブの記者に聞きます。

解散命令が確定したあとの流れから説明します。解散命令が確定すると、裁判所の監督のもと「清算」という手続きが始まり、預金や不動産をはじめとする教団の財産がリストアップ・整理され、債務の弁済などにあてられます。

この「清算」手続きが終われば、旧統一教会は宗教法人格がはく奪され、▼礼拝施設などの固定資産税、▼宗教活動で得た収入などで、税制上の優遇措置が受けられなくなります。

教団側は「即時抗告を検討する」としていて、そうなれば次は東京高裁で審理が行われ、結果次第では最高裁までもつれることになります。

〔Q.仮に最高裁まで争った場合、審理にはどのくらい時間がかかるのでしょうか?〕

解散命令が出されたケースは、過去に2つあります。いずれも最高裁まで争われ、解散命令請求から確定までの期間は「オウム真理教」のケースで7か月、「明覚寺」ではおよそ3年かかりました。

旧統一教会をめぐる審理では国と主張が真っ向から対立し、きょうの地裁の判断までにおよそ1年半かかったことを考えますと、解散命令の確定にはかなりの時間がかかることが見込まれます。