滋賀県東近江市の中学校で、2人の生徒に県立高校の入試の合否を逆に伝えていたと東近江市教育委員会が発表しました。市教委は生徒との保護者へ謝罪しました。

 東近江市教育委員会によりますと、市内の中学校に通う生徒が保護者とともに3月中旬、県立高校の入学説明会に出席した際、学校側から不合格であることを告げられたということです。

 高校から生徒が通っていた中学校に、「不合格の生徒が来ている」との連絡があり、中学校が確認したところ、教諭が「不合格」だった生徒に「合格」と伝えていたことが判明しました。

 市立中学校では生徒の受験先を取りまとめた「受験者一覧表」を作成していますが、その中で2人の生徒の受験番号が逆に入力するミスがあったとことがわかりました。

 県内の公立高校では、合格者の番号を校内に掲示して合否を発表していますが、東近江市内の中学校では県内の高校の通学区域を1つにする制度「全県一区」が導入されてから、遠方の高校を受験した生徒に配慮し、中学校の教諭が代わりに合否を確認して生徒に伝えているということです。

 中学校は生徒と保護者に経緯を説明し、謝罪しました。実際に合格していた生徒は県立高校に進学し、「合格」と伝えらていた生徒は別の高校への入学が決まっています。

 東近江市教育長は「生徒たちの心に深い傷を負わせてしまいました。複数の者が点検作業を慎重にし、幾重にも確認を行っていれば防げたことであります。二度とこのような間違いを起こすことがないよう努めてまいります」とコメントしています。