沖に流され行方不明となっていた女性が、およそ14時間後に救出。女性が乗っていたのは今人気のSUP(サップ)。実は今、このSUPによる事故が増えているんです!そこには意外な盲点が…
■人気のSUP なぜ事故多い?

良原安美キャスター:
10月13日午後6時ごろ、SUPツアーに参加中の20代女性が沖に流され行方不明になりました。約14時間後の14日午前8時ごろヘリコプターが発見し、救助にあたります。半日ほどボードの上で救助を待っていたということです。
場所は、沖縄県の小浜島で遭難しました。発見されたときは、そこから約40キロ離れた場所にいたということです。
女性は「流されてしまって戻れなかった」と話しています。夫とツアーガイドの3人でSUPのツアーを行っており、夫は崖に、しがみつくかたちで自分で戻ったそうですが、ツアーガイドの方もなかなか自力では戻れなかったということでした。
事故当時、小浜島のある竹富町では強風波浪注意報が出されていたということで、危険な状態ではあったようです。
改めて、SUPというスポーツがどんなものか見ておきたいと思います。SUPは「Stand Up Paddleboard」の略です。海や川や湖などでサーフボードの上に立って、パドルで水面を漕いで移動を楽しむマリンスポーツということで、大変手軽で楽しんでいる方も多くいるスポーツです。
人口が増えていることも関係しているのでしょうか?SUP中の事故者数も年々増えてきています。2017年には20人だったのが、2021年は68人の方が事故に遭っています。そして、2021年の事故内容の93%が帰還不能、戻って来られなくなってしまったという内容でした。
それを受けて、海上保安庁はこんな注意を促しています。
▼気象情報の確認
▼ライフジャケットの着用
▼防水パックに携帯電話を入れて連絡手段の確保
などを呼び掛けています。
井上貴博キャスター:
石垣島の浅瀬で1回やったことありますけど、すごく気持ちいいですし、すぐできる手軽なものですけども、流されてあんなに沖に行くのは全く想定に入ってませんでした。
スポーツ心理学者(博士) 田中ウルヴェ京さん:
海を楽しむ、つまり自然を楽しむのはすごくいいことですし、気軽に誰でもというのは本当にいいことですが、やっぱり海だと自覚しなければいけないなと改めて思いますね。例えば「自分だったら泳げる」と思うことは、一番怖いんですよね。どんなに力があってもコントロールできない波があります。潮の流れは、本当にわかっている人じゃないとわからないことを自覚しながら、楽しむことはすごく大事です。でも遭難した女性は、本当に良かったですね。これだけ遠くにいて、よく見つかって、ご無事でよかったですね。
ホラン千秋キャスター:
14時間も頑張ったなという感じがありますよね。
気象情報が穏やかに見えたとしても、どんな気象条件に変わりうるのかをしっかりと確認しておく必要がありそうですよね。