原発事故の後の除染で出た廃棄物を埋め立てた、福島県富岡町の処分場を有識者などが視察し、引き続き管理や安全対策を徹底するよう求めました。

富岡町にある特定廃棄物の処分場。ここは、管理型処分場と呼ばれ、原発事故の除染や解体で出た可燃性の廃棄物などを埋め立てた場所で、2023年までに埋め立てを終えました。

廃棄物の放射線量は1キロあたり10万ベクレル以下で、21日は有識者のほか、県の担当者などが現場を視察し、管理状況などを確認しました。この処分場では現在、双葉郡から出た不燃性の生活ごみを受け入れています。

視察の後の会議では、環境省の担当者から、周辺の放射線量や地下水の水質調査の結果などが示され、問題のない値であることが説明されました。出席者は引き続き安全管理を徹底するよう求めました。

県の担当者は「安全管理対策を取っていても、他の場所で実際に事故が発生しているということで、新たなに変えたことや現場の作業員で何か変えたことはあるのか」と指摘したのに対し、環境省からは、他の場所でのトラブルの情報を共有して対策を取っていることなどが、説明されました。

管理型処分場のうち、特定廃棄物を埋め立てた場所では、今月末までに、芝をはるための作業を終えるということです。