多くの医師の退職が懸念されている宮崎県の串間市民病院について、19日、市民団体が串間市に対して、今後の病院の正常な運営を望む要望書を提出しました。

串間市民病院をめぐっては、半数以上の医師が退職予定、または退職の意向を示しています。

こうした中、19日、「串間市自治会連合会」が、今後の病院の正常な運営を望む要望書を島田市長へ提出。

(串間市自治会連合会 河野 宰 会長)
「4月からもちゃんと診療できるように、市民が安心して受診できるようにという体制を整えてほしいということ(を要望した)」

また、「串間市民病院を守る市民の会」も今後の病院の体制についての要望書を提出しました。

(串間市民病院を守る市民の会 岩下富士子さん)
「市長さんと院長先生が対談してもらうこと。2人一緒に対談することでいろんなことが解決すると思う」

一方、島田市長は、今月7日の市議会一般質問で、現在の江藤院長の4月以降の医師としての勤務を「考えていない」と発言したことについて、19日、「失言だった」と謝罪。
今後、病院側と話し合っていく姿勢を示しました。

(串間市 島田俊光市長)
「これから改善計画をして、さらに良い病院を作り上げるために、今、検討しているということで理解してもらった。病院との話し合いも積極的に進めなければならない」

退職の意向を示していた複数の医師について、江藤院長は「市民のために継続してほしいと伝えているが、意向は不明」としています。

この問題、市側と院長側の食い違いや溝がある状況をどう変えていくかがポイントの一つとみられます。

串間市の島田市長が病院と話し合っていきたいと述べていたので、その話し合いがどのような形で行われ、どのような結論になるのか注目されます。