押収した“金属部品” 組み立てると銃器の部品に

きっかけは強制捜査の2日前、東京・赤坂で発見されたオウムが所有する1台の車でした。その車内からは…

警視庁保安課 元捜査員 西原剛さん
「スポーツバッグの中に入った大量の何かわからない金属部品。車両のドアカバーの中にまで、ぎっしりと銀色の得体の知れない部品が隠匿されていた」

ドアカバーの中にも金属部品が。その正体はすぐに判別がつかず、銃の知識のあった西原さんに“ある指示”が下りました。

警視庁保安課 元捜査員 西原剛さん
「『お前に24時間やるから組んでみろ』『組み立ててみろ』と言われました」

24時間、不眠不休で部品を組み合わせ続けた結果…

警視庁保安課 元捜査員 西原剛さん
「これは奇跡というのは大げさかもしれませんけれども、機関部と思われる銃器の部品が10個ほど組み立てることができた」

組み立てたパーツが自動小銃『AK74』の一部であることを突き止めたのです。西原さんの発見が、その後の強制捜査に繋がりました。

警視庁は最終的に完成品の自動小銃2丁を押収し、松本智津夫元死刑囚らおよそ30人を逮捕しました。

警視庁保安課 元捜査員 西原剛さん
「この摘発が半年・1年、もしも遅れていれば、多くの血が…都民・国民の命が失われていた可能性が極めて高い」

事件から30年。西原さんは改めて訴えます。

警視庁保安課 元捜査員 西原剛さん
「この事件のことは忘れないでいただきたい。同じような事件を二度と起こさせない、起きないように」