2020年7月の豪雨災害で亡くなった住民の遺族が、熊本県や人吉市を訴えた裁判が始まりました。

遺族は「県は球磨川の支流・山田川で適切な河川整備を行わず、人吉市は浸水状況や避難情報の伝達に不備があった」として、県と市にあわせて約3000万円の損害賠償を求めています。

19日の第一回口頭弁論で、遺族側は「豪雨災害で亡くなった方の無念を晴らす裁判。支流も氾濫することを住民に早く適正に伝えていれば逃げ遅れることはなかった」などと意見陳述しました。

これに対し県や人吉市は、河川整備や情報伝達の不備について否認し、争う姿勢を示しています。

原告弁護団 松野信夫弁護士「治水対策をどうするのかという、肝心な議論がなされないままであった。ぜひそういったところを裁判の場で明らかにしたい」

原告弁護団 松野信夫弁護士

次回は5月26日の予定です。