実在する警察署の番号から…

井上貴博キャスター:
警察からの番号だと疑いようがないので、(電話を)取るのは仕方ないように思います。

(電話を)取った後、おそらく犯行グループは電話を切らずに一連で口座振り込みまで持っていきたいでしょうから、そこで「録音していいですか」「一旦切っていいですか」と、立ち止まることしか(対策が)ないのではないでしょうか。

元競泳日本代表 松田丈志さん:
私は、身に覚えのない番号からの電話は基本的に出ません。その後、調べるようにしているので、警察の番号だったら「かけ直さないといけないのかな」という気持ちになると思います。

そもそも、警察署から個人に直接電話をすることはあるのですか。

元埼玉県警 捜査一課 佐々木成三さん:
残念ながらあります。実際、至急に警察から電話をかけたり、アポを取るための電話が警察からかかってくることもあると思います。

今は、こうした手口があると知っていただいて、警察からの電話さえも疑わなければいけない時代に入ったと感じています。

南波雅俊キャスター:
こうした特殊詐欺の場合、これまでは「国際電話」で、電話番号に加えて国番号が書かれていたため「怪しい」と思える部分がありました。しかし、新たな手口では実在の警察署の番号でかかってくるということです。

新宿警察署への相談件数は、▼多い日で200件以上、▼1週間で約660件の相談が寄せられているということです。

警視庁は、番号偽装の手口が明らかになっておらず、解析を急いでいるということですが、佐々木さんはIP電話を利用したスプーフィング(なりすまし)ではないかとみているといいます。

海外のインターネット会社では、契約者が登録した別の電話番号を相手に表示できるサービスがあるそうです。