政府の引き上げ案…負担額はどのくらいに?
高額療養費を段階的に引き上げる理由として石破総理は、少子高齢化に加え医療が高度化する中、国からの支給額が増え財源を圧迫していることを主な理由にあげています。

政府の検討案について、70歳未満で医療費が100万円の場合を例にすると…。
第一段階の引き上げでは、年収が370万円から770万円の人たちは月8000円程度の値上げ、370万円以下の人たちは3000円程度の値上げとなります。年収が上がると自己負担の引き上げ額も上がるのです。こうした段階的な引き上げにより、2027年8月には年収600万前後の人で自己負担額は今より3万2000円ほど引き上げる考えでした。

これに対し専門家は、引き上げは制度を維持するためと一定の理解を示します。
日本大学・河本淳孝教授:
「社会保障の保障範囲が少しずつ狭まっていく改正の方向性なんですね。これが広がっていくという時代ではなさそうです。カバー範囲が少しずつ小さくなっていく時代なんです」