「1粒もない…。返して」盗難被害農家の悲痛な叫び
「一生がかかっている」「本当に許せない…」

被害関係者
Q.ここにも入っていた?

「入っていた。(それが)空…」
「開けて見ると、ここもないし、ここもない…。ここも開けたらない。全部盗られた」

12日の青森テレビの単独取材に憤りを口にする70代の農家の男性です。
この男性が生産した1.2トンのコメが、2月に倉庫からなくなりました。

シャッターに鍵をかけて保管していましたが、男性が2月24日に販売店に届けるために訪れたさい、コメがなくなっていることに気づきました。

被害関係者
「1粒もない。びっくりして…。お客さんに迷惑をかけた。本当に迷惑をかけた」

盗まれたとみられるのは「まっしぐら」や「つがるロマン」、それに「はれわたり」などの玄米で、合わせて1215キロ(約1.2トン)に上ります。

被害関係者
「一生懸命がんばってとったコメを全部とられるというのは、本当に大変。ショック。コメが高いとか安いとか、そういうのではなく、盗む人を本当に許せない」

逮捕された男は、この倉庫を管理する人が役員を務める会社で過去に2年ほど働いていたといいます。事態の進展を受け、農家の男性は改めて切なる思いを訴えました。

被害関係者
「1年に1回しかとれないコメなので、本当に一生がかかっている。こういうことをなくしたいと思っています。なくなって返ってこないけれども、(本当なら)返してもらいたいと思っています」

コメの流通に詳しい業界関係者は「盗まれたコメはスーパーでは売れない。飲食店などに直接流れるのではないか」と話しています。

警察は、この倉庫で起きた盗難についても大矢容疑者が関与したみて捜査しています。