分散して観光できれば “迎え入れる側”の外国人も提案

観光地と隣り合わせで生活する住民にとって、オーバーツーリズムは、日常生活に直結する深刻な問題となっています。

金沢大学融合学域 佐無田光教授「(オーバーツーリズムの)対策としては制限をかけるか分散を誘導するということになっていて、分散を誘導するということについて言えば他の観光地に回ってもらう」

金沢市小将町の古民家。古き良き日本の風情を感じながら、さまざまな種類の巻き寿司などを味わえる外国人観光客に人気のお店です。

9年前に日本に来てこの店で働くロシア人のフェディアさんは、県内には素晴らしい所がたくさんあるので外国人観光客に紹介したいが、交通アクセスが不十分だと指摘します。

レストランATSUSHI金沢 フェディアさん「(小松市の)那谷寺だったら本当にきれい。すごくきれい。兼六園に負けないくらいきれいなところだと思うけどみんな知らない。ルートを作ってほしい。バスとか電車、例えば金沢駅から」

石川県文化観光スポーツ部 竹沢淳一部長「局所的にオーバーツーリズムが生じているのは金沢市を中心としたところですが、金沢市の中でも分散、金沢市を超えて県内、隣県への分散いわゆる広域観光への注力もやっていかないといけないと思う」

オーバーツーリズム解消のため、観光客を分散させる=広域観光に力を入れていくという石川県。オーバーツーリズムの問題は一朝一夕に解決することはできませんが、この町に生きる一人一人の声に解決へのヒントが隠されています。