石破総理に2つの“ぶれ” 政治的信念は?

小川彩佳キャスター:
不信感を覚えるのも無理はないように感じます。石破総理の方針が二転三転していますが、二つのぶれがあるということですか?

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
まず一つは、「政策のぶれ」です。この問題では、賛成するか反対するかは別として、今回の見直しは必要だと。これは子育て予算の原資にもなるので、国民にとって負担はあるが、お願いしてそのまま突っ走るのか。

それとも、格差が広がっている中で、弱い立場の人には税金を使って支援するという立場なのか。

今回の石破総理はそのどちらでもないんです。なので、政策の軸がはっきりせず、ぶれまくってしまったというのが「政策のぶれ」です。

もう一つは「政局のぶれ」、政局の見通しの誤りです。自民党と公明党は見直しの方針を支持してくれると思っていましたが、参議院選挙が近いので、自民党からも公明党からも「これじゃやっていけない」という声が上がり、最終的には石破総理が折れてしまったということです。

この一連の流れの中で、石破総理という人は「政策的にも政局的にもぶれる総理大臣」だというのが自民党の中で広がったというのは、石破政権にとって非常に大きなダメージになったと私は思います。

小川キャスター:
そして、その度に翻弄されるのは国民や当事者の皆さんなので、たまらないですよね。

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<プロフィール>
星 浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年