コンビニ強化へ “できたて商品”をセブン―イレブンの強みに

齋藤キャスター:
セブン&アイHDは来年の2月までに、約1万店に店内調理の設備などを導入する大規模な投資を行うことを発表しました。全国に約2万店あるので、半分の店舗に対して大規模な投資を行うそうです。
具体的には、店内調理の焼きたてパンやクッキーなどを販売し、“できたて商品”を拡充してセブン―イレブンの強みにしていくことを狙いとしています。

そもそも“できたて”商品というのは、実は強みでもありました。「お店で揚げたカレーパン」は、“最も販売されている”揚げたてカレーパンとして、2023年ギネス世界記録™に認定されています。1年間で約7698万個販売されました。
他にも「お店で揚げたドーナツ」など、“店内調理の商品”の売上が好調です。
藤原 記者:
ピザやラーメンといった、もはや外食のような商品も今後提供を拡大していく可能性もあるようです。
齋藤キャスター:
セブンーイレブンでしか買えない商品で、“わざわざ行きたくなる”コンビニにし、「いつでもどこでも買えるのが当たり前」の“コンビニの強み”をさらに強化し、集客を狙っているようです。
南波雅俊キャスター:
例えばファミリーマートですと揚げ物、ローソンですと出来たてのお弁当に力を入れていて、日本国内では出来たてがトレンドになっていますが、ドイツも含めたヨーロッパのコンビニ事情はどうなっていますか。

東京大学 斎藤幸平准教授:
ヨーロッパのコンビニなんてガソリンスタンドの横にあるぐらいの感じでしょぼいので、日本に帰るとコンビニが充実していて、インフラみたいになっているのでいいなと思います。しかし今、円安の中でカナダの外資に買われる流れは、今後ちょっと不安ですよね。
今回、自社株買いを2兆円やって株価を上げ、株主からも理解を得たいという気があるのだと思いますが、事業を売ってしまってその収益も結局自社株買いに使ってしまうので、今後成長するためにどれぐらい投資ができるかも不透明ですし、まだまだ今後不安な流れは感じていますけれども、とにかく日本のコンビニの素晴らしさが間違いないのはドイツからお伝えしておきます。
山内あゆキャスター:
海外の人も、日本のコンビニエンスストアで動画を撮るなど、大人気ですよね。
齋藤キャスター:
買収の流れもありますよね。
藤原 記者:
カナダのコンビニ大手から買収提案を受けているわけですけども、6日に出したような成長戦略でより株価を上げて、対抗が必要になってくるわけです。来週にもカナダのコンビニ大手が会見する予定となっていますので、そこで何か買収について話が出てくるかなと思っております。
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<プロフィール>
藤原由季子 記者
TBS報道局経済部
コンビニ・スーパーなど流通業界を中心に取材
斎藤幸平さん
東京大学准教授 専門は経済思想 社会思想
著書『人新世の「資本論」』が50万部突破