■すでに各地で“予算不足” 追加配分される? 


では国の状況を少し幅広く見ていきます。今回、国は今までの利用実績に応じて47都道府県に予算を配分します。それを受け取った自治体がそれぞれの判断で旅館、ホテル、旅行サイト、旅行代理店に分配していくという形をとっています。


全国旅行支援全体の予算額は約5600億円です。期間は現在のところ、12月下旬までですが予算額全てがなくなり次第終了しますということです。


松野官房長官は既に予算上限に達している岩手県のケースなどについて、12日午前に「追加配分についても事業の進捗状況をふまえながら、必要に応じて国土交通省において適切に対応するものと考えている」と話し、追加配分これからやっていきますよというようなニュアンスになりました。なので先ほどの岩手県などにも追加配分が行われるものとみられるわけです。

他にも急ピッチでシステムが構築されましたのでホテル側、現場がやはり混乱しているというところはあります。


「京都プラザホテル本館・新館」では、旅行サイト経由での予約が約7割。システム構築が間に合わず、予約サイトを経由して予約を取った方が今回の全国旅行支援が適用になるのかどうかというのはホテル側では確認しかねるんだということになってきます。

ホテルには、お客さんから「全国旅行支援適用になるのか?」という質問がきて、ホテル側が旅行サイトに確認すると…

京都プラザホテル本館・新館 清水洋平支配人
「1件もつながらない…」

井上キャスター:
こちらもパンク状態なんです。旅行サイト上の予約は、ホテル側では管理できていませんので、確認が取れないお客さんに関しては適用外となります。

宿泊客の中には「以前のGoToキャンペーンの方が利用しやすかった」といった声も上がっているようです。

上村キャスター:
私もサイトをいろいろ見てみたんですが、繋がりにくくなっていて検索する方も大変だったんですけど、受け入れる側も混乱が続いてますね。

食べチョク代表 秋元里奈さん:
GoToキャンペーンのときはルールが一律でシンプルだったかなと思うんですけど、今回都道府県でルールを作ってるっていう意味でいえば47種類のルールがある中で、利用する側も、前回の体験があるので結構戸惑う人も多いと思いますし、本当に業者さんがすごい大変だというのはSNSなどでも色々な声を見るので、現場にすごいストレスがかかってるっていうのはちょっと心苦しいなっていうのを見てて感じますね。

上村キャスター:
それこそコロナ禍が長引いていて従業員の方が辞めてしまったり、本当に受け入れ体制が脆弱になってきている中でこの旅行支援となると、より負担が増しますよね。

食べチョク代表 秋元里奈さん:
そうですね。なので都道府県に裁量を持たせると、ある意味国への責任がなくなるというのはありつつ、ただそれで事業者さんの負担が増えてるっていうのはいいのかどうなのかというのは、少し思ってしまいます。でも、せっかくスタートしたので、これが観光の盛り上がりに繋がったらいいなと感じます。

井上キャスター:
国が一括で以前のようにやると都道府県の意見を反映させろと言われるし、都道府県の意見を反映させると今度はバラバラでわかりにくいという。なかなか難しいところだと思うんですが、イベント割についても並行して行われます。