アメリカ軍の原子力空母が韓国南部・釜山に入港したことを受け、北朝鮮の金正恩総書記の妹・与正氏は「我々も威嚇的な行動を増大させる選択を慎重に検討する」との談話を出しました。

韓国海軍によりますと、アメリカ軍の原子力空母「カール・ビンソン」は2日、北朝鮮の脅威に対応し米韓同盟の防衛体制を示す目的で、釜山の韓国軍基地に入港しました。

朝鮮中央通信によりますと、金与正氏は3日に発表した談話で空母の入港などに言及し、「アメリカは新政権が発足すると前政権の敵視政策を“継承”し、政治的・軍事的挑発行為をエスカレートさせている」と非難。

「我々も敵国の安全圏に対する戦略的水準の威嚇的な行動を増大させる選択を慎重に検討する計画だ」と強調しました。

第2次トランプ政権の発足後、金与正氏がアメリカについて談話を出すのは初めてで、韓国の聯合ニュースは、トランプ政権の反応を確認する意図があるとの見方を報じています。

また、韓国国防省は「核・ミサイル開発を正当化し、挑発の名分を築こうとする詭弁にすぎない」と非難しています。