塩尻市の介護施設で入所者の女性に薬物を飲ませ殺害したとされる元職員の被告が、初公判で無罪を主張しました。

殺人や有印私文書偽造などの罪に問われているのは、下諏訪町の無職の42歳の男です。

起訴状などによりますと、被告は2022年5月、勤務していた塩尻市の介護施設で、入所者の当時77歳の女性に向精神薬を飲ませて薬物中毒により死亡させた罪に問われています。

3日に地方裁判所松本支部で開かれた裁判員裁判の初公判で、被告は「すべてにおいて無実を主張します」と無罪を主張しました。

弁護人は、被告が向精神薬を飲ませたことは認めたものの、犯行時、うつ状態で刑事責任は問えないなどとしました。

一方、検察側は、冒頭陳述で、「死亡した女性は向精神薬を必要としていない高齢者で、多量の薬を飲ませれば死亡することは明白だった」などと主張しました。