10月8日からの連休に盛岡市で工芸の魅力を発信しようと、初めて「北のクラフトフェア」が開かれました。“クラフトの街・盛岡”としての地域活性化に可能性を感じる機会となりました。
「北のクラフトフェア」は今回初めて開かれたもので、8日、盛岡城跡公園の芝生広場を中心に事前選考によって選ばれた全国のクラフト作家112組の作品が並び、展示販売されました。
作品は陶磁器や革製品、漆塗りなどさまざま。来場者が作家との会話を楽しみながら気に入ったものを手に取っていました。
展示販売は9日で終わりましたが、10日は関連ベントとして伝統工芸の製造現場や盛岡の古いまち並みをめぐるツアーが行われました。参加したのは関東など県外から訪れた人がほとんどでした。
南部鉄器のブランドが直営するこちらのカフェでは鉄瓶で沸かした白湯と電気ポットで沸かした白湯を飲み比べ、その違いを体感しました。
参加者は鉄瓶を手に取り、工芸の魅力や使い心地を感じていました。
(宮城県から参加)
「そんなに重くないというか、もっとずっしり(重くて)大変なものなのかと思っていましたが日常に取り入れやすいものだなと感じました」
この店ではいつもの週末の2倍以上の170人が来店し、入りきれなかった人も多くいたといいます。
手探りで行われたイベントは改めて盛岡とクラフトの親和性の高さを示す結果となりました。
イベントは大変なにぎわいとなりました。特にも会場が中津川を挟んでクラフトフェアと食のイベント「クラフトキッチン」が向かい合わせになったため、中の橋を往来する人が目立ちました。イベントはクラフトの可能性とともに中津川を挟んだエリア一体の可能性も感じさせました。
10日午後は県内外の工芸作家やデザイナーが参加してトークセッションが行われました。
(北のクラフトフェア実行委員 木村敦子さん)
「印象に残っているのはお客様が河川敷に下りてサケを探してみたり、赤レンガ、バスセンターまで足をのばしてくださったり、本当にクラフトをテーマとして皆さんが街を楽しんでいるなと思いました」
クラフトフェアの出店者を選ぶ委員を務めたアパレル会社ミナの代表・皆川明さんは、3年前、芝生広場に岩手県内や世界の工芸を発信する拠点、「ホホホの森」の事業計画を明らかにしています。
(皆川明さん)
「コロナでこの2年間あんまりプロジェクトが進まない中で、ホホホの森の建物がない時にも同じような空気感をこの街につくれるのではないだろうかと」
その上で改めてクラフトの街・盛岡の可能性に触れました。
(皆川明さん)
「この町には工芸の長い歴史がありますので、そういう場所とものがうまくつながってこれからより活性化していくと思います」
インターネットで手軽に物が取り寄せられる時代でも、作家と交流するとともに街歩きをしながらお気に入りを見つける。クラフトによる地域活性化の可能性を感じる機会となりました。
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