一方、19日に岩手県大船渡市三陸町綾里で発生した山林火災は、7日目を迎えた25日午後3時すぎに鎮圧が宣言され、一部地域に出されていた避難指示は解除されました。
建物への延焼やけが人はありません。発生から24日までの動きをまとめました。


火災が発生したのは大船渡市三陸町綾里の山林です。
19日の午前11時55分ごろ、「対岸から白煙が見える」と消防に通報がありました。
地上から消火活動を行うも、山は一晩中燃え続けました。
2日目には地上からの消火活動のほかに、自衛隊などのヘリコプターが空中から放水を行うも火は収まることはなく、市は住宅に延焼する恐れがあるとして田浜地区の62世帯157人を対象に避難指示を出しました。

延焼が続き、不安な日々を送る住民から鎮圧を祈る声が上がりました。
発生から5日目となった23日には、風向きの変化により住宅の手前100メートルから200メートルほどまで再び火の手が迫るなど現場には緊張が走りました。

県内では過去にも山林火災で大きな被害が出ています。
2017年5月、釜石市平田で発生した山林火災は強風にあおられ延焼し、焼失面積が413ヘクタールに達し鎮火まで2週間を要したほか、2024年4月、宮古市刈屋でシイタケの乾燥小屋から出た火が山林に燃え移り、スギやアカマツなどおよそ180ヘクタールが焼失する山林火災が発生しています。
今回は発生当時、三陸沖に海上強風警報、沿岸には乾燥注意報が出されていて、消火活動を難しくしました。
焼失面積は24日午後3時35分現在でおよそ324ヘクタールに上っています。
また、24日までに警察や消防、消防団など述べ1659人、消防車両265台、県の防災ヘリや自衛隊のヘリコプターなど46機が出動しました。

住民の不安を解消するためにも原因の究明が求められます。