日本車の“輸出”以外にも懸念 関税で“生産”にも影響か

日本の自動車メーカーの懸念はアメリカに直接輸出する車に限りません。アメリカ向けの車の多くをメキシコの工場でも生産しているのです。

例えば、トヨタでは日本の工場で生産してアメリカへ輸出する車が54万台ですが、メキシコの工場から輸出する車も約23万台あり、これはメキシコで生産した車の9割に当たります。メキシコに25%の関税がかけられると、その影響も小さくないのです。

トランプ大統領が狙うのは、高い関税で脅しをかけ生産拠点をアメリカへと移転させることです。

もし、日本の自動車メーカーが工場をアメリカに移転させるとなると、部品の多くを北米で調達しなければならないという規則もあります。

そうすると、日本の多くの部品メーカーにも影響が避けられません。下請け企業の裾野が広い自動車産業を守るため、“トランプ関税”を回避する道はあるのでしょうか。