大みそかの夜に実の妹の顔などを殴って死亡させたとされる元警察官の男の裁判員裁判で21日、妹の夫が法廷に立ち、妻と病院で会ったときの様子を「もうひどい有様でした」と証言しました。

事件は大みそかの夜に発生

起訴状などによりますと、福岡県警・田川警察署の元警察官、広瀬守隆被告(58)は、2023年12月31日、北九州市門司区の実家で妹の山本美智恵さん(当時55)の顔などを複数回殴って死亡させたとして、傷害致死の罪に問われています。

広瀬被告は、「覚えていないが私がやったことだと思う」と起訴内容を認めています。

出廷した被害者の夫「ひどい有様」「しっかり罪を償ってほしい」

21日、福岡地裁小倉支部で行われた証人尋問では山本さんの夫が法廷に立ち、山本さんの病院での様子について「顔も腫れて、色も変わって、目は陥没していて、もうひどい有様でした」と証言しました。

そして、検察官から処罰感情について問われると、「しっかり罪を償ってほしいと思う」と淡々と述べました。

争点は責任能力の有無

この裁判は、犯行当時、酒を飲んでいた被告に完全な責任能力があったかどうかが争点です。

裁判は3月3日に結審し、13日に判決が言い渡される予定です。